アートの時間「 in 豊島」
みなさん、こんにちは!
今回のブログは、学芸員資格を持っている私がおすすめの美術展についてご紹介するコーナーです。
第4回目は前回の直島に引き続き、実はもう1つのとある島に行っていたのでご紹介したいと思います。
その名も「豊島(てしま)」です。
前回の直島より、知っている方は少ないのではないでしょうか。
「豊島(てしま)」も香川県と岡山県の間の瀬戸内海に浮かぶ島で、香川県の高松港、岡山県の宇野港から船が出ています。また直島、犬島、小豆島からの船も出ています。
そして豊島も直島ほどではないですが、他2島と同様に「ベネッセアートサイト直島」と称するアート活動が展開されており、アートの島として注目を集めています。
アート好きな私にとってなにげに気になっていた場所の一つでした!
豊島には島の名前と同じ「豊島美術館」があり、そこの美術館では不思議なアート体験をしたので今回はこちらをご紹介したいと思います。
「豊島美術館」は休耕田となっていた棚田を地元の方とともに再生し、その広大な敷地の一角に、水滴のような形の建物にアーテイスト内藤礼の作品≪母型≫の1点のみが展開されています。
建物の天井には2箇所の開口部があるので、周囲の風、音、光、水を内部に取り込むことができ、美術館のなかにいながらも豊島の雄大な自然を感じることができます。
周囲には鑑賞している方が沢山いるのに、目を閉じれば、まるでそこにいるのは自分だけになったかのような不思議な感覚に陥ります。
自分自身を改めて見つめ、初めて体感するその空間に私も気づいたときにはあっという間に数十分の時間が過ぎていました。
普段の美術展とは異なって、「島」だからこそのアート体験ができたのはとても貴重で幸せな時間です。
以上、直島に引き続き、日本列島に浮かぶ島々の美術館のご紹介でした!